森のコラム

こんにちは、Mr.さわぐるみです。
今回は、光合成で森林に取りこまれた炭素の行方のお話です。

6.光合成(3)


 光合成で植物に取りこまれた炭素は、生態系のなかで図のように移動していきます。
大部分は再び大気中に戻りますが、一部が生態系の中に残り、いわゆる「CO2の吸収分」になります。

  植物
光合成で取り込まれた炭素
成 長
(体積の増加)
被 食
(食べられる)
呼吸で消費
(CO2に戻る)
枯死、落葉
(*)
草食動物
成長 被食 呼吸 死体
(*)
肉食動物






*落葉、死体
土中などに蓄積
(一部は石油、石炭になる)
生態系外に
持ち出される
(木材など)
腐敗、分解
(CO2に戻る)

色の付いた部分が、森林がCO2を吸収する量です。大きく分けると、
 1 植物や動物の体を作る、有機物として蓄積される=「緑のタンク
 2 土中に蓄積される(落葉落枝、腐食土、化石燃料)=「地下のタンク
 3 その他(木材として外部に持ち出される、等)
となります(2と3は燃やしたり、腐敗した時点でCO2に戻ります)。

 また、同じ森林でも種類や林齢によってCO2吸収量は違ってきます。例えば、老齢林では現存量(過去のCO2吸収量)は大きいけれど、現在のCO2吸収速度は成長途中の若齢林より劣ります。また高温多湿の熱帯林では地上部の現存量は大きいものの、地中の有機物の蓄積が殆どありません。 (脱線1
 また、間伐をしない森は本数が多くても、1本当りの材積が大きくならないので全体の現存量は増えません。 むしろ、土壌が貧弱になってしまう事、間伐材として林外に持ち出す炭素がない事を考慮すると、間伐をしないと森林全体のCO2吸収量は減ってしまうと思われます。


次回は、光合成(4)です。 

 脱線1



ご挨拶
19 「森の回廊」より(3)
18 「森の回廊」より(2)
17 「森の回廊」より(1)
16 光合成(10)
15 光合成(9)
14 光合成(8)
13 春植物
12 樹が水を運ぶしくみ
11 蒸散
10 光合成(7)
9 光合成(6)
8 光合成(5)
7 光合成(4)
6 光合成(3)
5 光合成(2)
4 光合成(1)
3 植物の身の守りかた
2 アレロパシー(2)
1 アレロパシー(1)