森のコラム

こんにちは、Mr.さわぐるみです。
 今回も光合成のお話です。これまではCO2固定を生態系全体や人間側の視点で見てきましたが、今回は視点を樹木の側に移して、生理的な光合成のしくみのお話です。

9. 光合成(6)

 光合成の反応は大きく2つの段階に分かれ、それぞれ明反応、暗反応と呼ばれています。
(「林業新知識」の3月号と4月号にも詳しい話が掲載されていました。そちらも読まれるともっとよく分かると思います)

明反応
 太陽の光エネルギー化学エネルギーに変える反応です。この段階では、まだCO2は利用されません。
 クロロフィルなどの色素(脱線1)が、光エネルギーを使って(H2O)を水素(H)と酸素(O)に分解するとともに、酵素タンパク質の働きで化学エネルギーを蓄えます。
 水素は暗反応に利用され、酸素は排出されます。

暗反応
 この段階では光エネルギーを利用しないので、暗反応と呼ばれます。
 明反応でできたHと化学エネルギー、大気中から取り込んだCO2を使って、炭水化物(ブドウ糖)を合成する反応です。
 ここでもいろんな酵素が働いて複雑な反応が行われ、カルビン=ベンソン回路などと呼ばれています。

 光合成は植物の葉には葉肉細胞と呼ばれる細胞が並んでいますが、1つ1つの細胞の中には、葉緑体脱線2)というさらに小さな器官が含まれています。光合成はこの葉緑体で行われます。

      葉緑体
      

 膜の部分をチラコイド(チラコイド膜がザブトンのように重なった部分はグラナといいます)、その隙間の液体の部分をストロマといいます。チラコイドでは明反応が、ストロマでは暗反応が行われます。

次回は、光合成(7)です。

 脱線1、脱線2



ご挨拶
19 「森の回廊」より(3)
18 「森の回廊」より(2)
17 「森の回廊」より(1)
16 光合成(10)
15 光合成(9)
14 光合成(8)
13 春植物
12 樹が水を運ぶしくみ
11 蒸散
10 光合成(7)
9 光合成(6)
8 光合成(5)
7 光合成(4)
6 光合成(3)
5 光合成(2)
4 光合成(1)
3 植物の身の守りかた
2 アレロパシー(2)
1 アレロパシー(1)