森のコラム


脱線1
 
 自然林と違って、植林地は 「人が手を入れ続けることで、はじめて維持できる」 不安定な生態系です。 特に、多くの植林地では単一樹種でしかも同じ大きさの苗を密に植えるために、人の手で間伐をしないとひょろひょろの線香林になります。このような林は大雨や雪、台風などに弱く、災害の原因になってしまいます。※「始めから密植えをしなければ、放置しても広葉樹が侵入して自然に戻るだけだった」という気もするのですが、密植には理由があります。

1、 速く樹冠を鬱閉させることで、下刈りの年数や手間を少なくする。
2、 歩留まりの良い通直緩満(幹が真直ぐで細長い)の材ができる。
3、 病気や曲がりなどで駄目になる苗木が出ても、十分な収穫量が見込める。

などです。 「放置しても育つ森を作る」 よりも、 「手間をかけて高品質の材を収穫する」 発想ですね。 さらに脱線しますが、奥山の自然林と同じように見える里山の雑木林も 「人が手を入れ続けて」できた生態系です。 自然林とは異なる生き物が住んでおり、放置するとやはり、ヤブが茂って見苦しくなったり、種の多様性が減ったりします。


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ご挨拶
19 「森の回廊」より(3)
18 「森の回廊」より(2)
17 「森の回廊」より(1)
16 光合成(10)
15 光合成(9)
14 光合成(8)
13 春植物
12 樹が水を運ぶしくみ
11 蒸散
10 光合成(7)
9 光合成(6)
8 光合成(5)
7 光合成(4)
6 光合成(3)
5 光合成(2)
4 光合成(1)
3 植物の身の守りかた
2 アレロパシー(2)
1 アレロパシー(1)