森のコラム


脱線1  光合成色素 
 太陽光にはいろんな波長(色)の光が含まれているのですが、植物はこの全部を利用できるわけではありません。光合成色素の多くを占めるクロロフィルは、主に赤色と青色の波長の光を吸収して利用します。ところが緑色の波長の光は使うことができないので、素通りしたり跳ね返されたりします。緑以外の光をクロロフィルが吸収してしまうので、植物の葉が緑色に見えるのです。


脱線2  葉緑体
 葉緑体はもともと独立して生活する単細胞生物だったものが、別の単細胞生物の体内にもぐりこんで共生するうちに変化したものだと言われています。 その名残りとして植物細胞には、普通のDNA(核という別の器官に存在します)のほかに葉緑体DNAという独自のDNAがあります。 さらに余談になりますが、近年は葉緑体DNAの解析が植物の分類に利用されるようになりました。 普通DNAは一定の確率で変異(コピー間違いで組み変わったり、置き換わったり)します。そのため2種類の植物を比べるとDNAの配列が似たものほど、種が分かれてからあまり時間がたっていない、近い仲間の種だと推測できます(スギとヒノキはいつ分かれた、アカマツとクロマツはいつ分かれた、みたいな事がわかるらしいです)。 しかし普通のDNAは、変異が起こると表面の形質(姿形や体質など)に変化が現れる事があります。そのため変異による有利・不利ができて、不利な場合は淘汰の影響で消えてしまったりすることもあります。葉緑体DNAは表面の形質には影響がない遺伝子なので、変異が起こっても形質は変化せず、類縁関係を調べるのには都合が良いのだそうです。


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ご挨拶
19 「森の回廊」より(3)
18 「森の回廊」より(2)
17 「森の回廊」より(1)
16 光合成(10)
15 光合成(9)
14 光合成(8)
13 春植物
12 樹が水を運ぶしくみ
11 蒸散
10 光合成(7)
9 光合成(6)
8 光合成(5)
7 光合成(4)
6 光合成(3)
5 光合成(2)
4 光合成(1)
3 植物の身の守りかた
2 アレロパシー(2)
1 アレロパシー(1)