脱線1
 ここでいう「林分の発達段階」は、いわゆる「植生遷移」とは違って構成樹種の変化を重視しません。高木、低木の階層構造と優勢木であった木の衰退木、枯死木、倒木の有無などに注目して区分されたものです。
 ちなみに、植生遷移の途中段階にある森が撹乱されると修復の時に別の樹種に取って替わられ、遷移が進みます。極相林では一時的にいろんな種類の植物が生えてきても、最終的には元の樹種が優占する森に戻ります。
(植生遷移や極相などについては、また別の機会にお話します)


脱線2
 日なたを好み、暗い場所では生きられない樹種を陽樹、日陰を好み、暗い場所でも生きられる樹種を陰樹といいます。また、日なたにも日陰にもそれぞれ適応して生活できる樹種もあります。
(陽樹、陰樹についてはまた別の機会にお話します。)


脱線3
 人工林ではすぐ片付けられてしまう(「伐り捨て間伐では人工的に倒木を作っている」という見方もできますが)枯死木・倒木ですが、生態系の中では大きな働きをしています。枯れ木は様々な動物のすみ家やエサ場に利用されますし、倒木は地表流の流速を抑制して土壌の表面流出を防ぐ働きもあります。また倒木の上にはササなどが生えず、その上で芽生えた稚樹はササに負けずに成長する事ができます(倒木更新といいます)。
 同様に、木材生産には役立たない無立木地も、そこを利用する生物(ワシタカ類の餌場など)は多く、生態的にみると重要な意味を持っています。

 見方が変わると、「良い・悪い」も変わってしまうんですね。



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ご挨拶
19 「森の回廊」より(3)
18 「森の回廊」より(2)
17 「森の回廊」より(1)
16 光合成(10)
15 光合成(9)
14 光合成(8)
13 春植物
12 樹が水を運ぶしくみ
11 蒸散
10 光合成(7)
9 光合成(6)
8 光合成(5)
7 光合成(4)
6 光合成(3)
5 光合成(2)
4 光合成(1)
3 植物の身の守りかた
2 アレロパシー(2)
1 アレロパシー(1)