6月14日、寺子屋初の「講師養成講座」を開催できました。
受講者4名、教えられ役でお手伝いしてくださった方6名、
TAF(林業トレーナーズ協会)のオブザーバー1名と、
賑やかな研修会になりました。
午前の座学では、話を聞いていただくだけでなく、
できるだけ「やってみる」コトに重点をおきました。
受講者の皆さんが戸惑う様子を拝見し、
改めてトレーナーズトレーナーの為すべき仕事を確認するコトができました。
私自身、大いに勉強になった一日でした。
感想文をお寄せいただいたので、お読みください。



2009年 6月14日、講師養成講座


 非常に中身の濃い、充実した研修会でした!!

 水野さんの、後に続く者たちへの容赦ない愛のムチがビシバシと飛んできて、なかなかに厳しく、楽しく、面白く、いろんなことを考えさせられ、感じさせられた1日でした。
 木をほとんど切ったことがない人を招いて、「さあ、教えてみて」「自分の仕事の現場に『はい、新人さんが来ました』というシチュエーションで!」と言われたときには、えっ?と戸惑ってしまいました、正直。午前の座学でも、いきなり、「はいっ、やってみて!」的なノリが常に!あり、実際のシミュレーションを何度もさせられました、これが教える時の必要なこと、足りないこと、留意すべきこと、などを掘り起こしてくれる役目を果たしてくれていたように思いました。
 特に、僕のなかで印象に残ったことは、数字とかを使って説明するよりも、実際のイメージが沸くような解説をしろ、的なところでした。実際、そんな数字いちいち気にしながら、自分たち作業しているのか?と言われた時は、確かにそんなこと考えてやってはいないなあ、と気づかされました。それよりも、この動作をしたらその結果どうなる?だからどうしなければ、あるいは、それはしないようにしなければ。その動作を、その作業の進行のストーリーをイメージ出来るように説明してあげないとわからないよ、というようなお話が目からウロコでした。
 それから、いかに自分たちのしている作業を、言葉を通して、言語化して、整理して伝える、ということが難しく大変なことなのかも改めて思いました。さらに、その伝える、ということを通して、自分自身も、考え方やしている動作、なぜその動きになるのか、などが明らかになる、気づくということがありました。それがまた、何とも言えず自分自身の成長にもつながるというところが今までになかった感覚であり、大変なやり甲斐をもたらすことも感じました。

 僕はついこの冬に独立したばかりで、さらに間をあまりあけずに未経験の新人さんを迎える、という難題に直面していました。教えるということはなんと難しいんだろう、大変なんだろう、としばらく悩んでいました。半分、あきらめたりもしていました。そのころ、付きっきりで、大きな木の、倒した後の枝払いを1本1本こうすればいいのでは、この動きが自然なのでは、無理がないのでは?などと自分でも考えながら一緒に付いて、伝えてみました。 そうしたら、急に動きがなめらかになり、体の力が抜け、スムースな動きになりだしました。 急に、上手になったような感じでした。こちらからすれば、奇妙な、こそばゆい感覚でした。 その、初めての感覚、伝わった!という感覚、何とも言えないうれしい感覚もさめやらぬ間にこの研修に参加できました。そして、改めて教える、伝えることの難しさ、やりがいを感じさせて頂くことが出来たことをとてもとても感謝しています。
 大変だけど、やっていこう、と、改めて決心させて頂いた、何ともいえず濃い一日でした。 これからもよろしくです。
 (Sさん 岐阜県)



 昨年秋より班長となりましたが、「班長って・・・?」とか、「班員への山割り・段取り説明は、明確に指示できているのだろうか?」と、考えるようになっていました。また最近、一人の新人が新たに加わり、「新人指導」を始めた矢先に、このような企画の講習会があり、通算3度目の寺子屋参加となりました。講師の水野さんの経験談や、他の参加者の方々との意見交換等、色々なお話ができました。
 まず、お手伝いの森林文化アカデミーの学生さんにお付き合いいただき、黒板を使って受け口と追い口の説明をしましたが、私が数字を多用し説明したため、わかりにくい説明になってしまいました。
 午後からの現場研修では、伐倒の見本を見せてから、伐倒をしてもらいました。初めてチェーンソーを使い、伐倒することになった「教えられ役(アカデミーの学生さん)」は、私の拙い説明に、戸惑いながらも一生懸命切ってくれました。
 今回の講習会を終えて、私が今後の新人教育について、「即 実施」しようと決めたことを下記にまとめました。

@ 数字は多用すると、かえって数字ばかり気にしてしまう。数字も必要だが、イメージを明確にさせる!
A 説明は、新人の「ものさし」に合わせる!(自分のものさしになりがち)
B 目指すべきポイント(ゴール)を明確にする(伝える)!
C 流すか?止めるか? (危険な動作は、即 止めて間違いを正す)
D 中途半端な指導(自分も作業しながらの指導)は、危険!急がば回れ!

 明けて月曜日。他の班員にも指導方針を説明し、私はチェーンソーを持たずに、指導に徹してみました。まだ始まったばかりですが、結果が現れるのが楽しみです。
 最後に、水野さんをはじめ、一緒に講習に参加し意見・助言をくれた参加者の皆さん
ありがとうございました!

 (Aさん 長野県)



 今回の講師養成講座を受講するきっかけとなったのは、2人の班がわずか数ヶ月で4
人になってしまったことからでした。班長とはほぼ同期だし、仕事によっては2つに分かれて仕事をする機会もふえるという事態に、さてどうしよう・・・というときに、講座がありタイムリーでした。
 内容について言えば、「重要なことはスリム化できる。1つは死なせないこと。1つは会社を儲けさせること」と言う言葉に「なるほど」と言うより他なく、さらに新人や素人の方に説明するには言葉もわかりやすく、噛み砕いて話すと教えていただき、さっそく翌日、新人に対し間伐について「野菜の間引きと同じ」等のフレーズを使ったところ、当人は農家の長男でありながら「間引きってなんですか?」と言われ、まだまだ修行が足りないと実感してしまいました。また動作においても常に「この動きはなぜ必要か?なぜなぜ」と考えるように(ちなみに、うちの奥方はこの、なぜなぜが嫌いで何度か私と言い争いになり心の労災事案が発生しております。)心がけ、説明できるよう、また自分でも理解を深めら
れるようにしていきたいと思いました。

  (Hさん 長野県)







 講師養成講座に「教えられ役」で
お手伝いしてくださった美女が
感想文を送ってくださいました
受講者とは違った目線の気づきから
多くを学ばせていただきました。




 先日はどうもありがとうございました。声をかけて頂いて本当に良かったです。何をするのか具体的に想像できないまま伺ってしまいましたが、本当に貴重な体験をさせて頂きました。とても楽しかったし、勉強になりました。
以下、感想です。

【自分が感じたこと】

「説明をする立場になったら」という視点で見られたのは、とても新鮮でした。
説明をする時の流れや順序を考えておくこと、枝葉の部分でエピソードを入れるなどの話を伺い、そういった視点で考えていなかったことに初めて気付きました。手鋸を使った間伐や森の健診など、説明する立場になったこともありますが、事前の準備では説明する事項を確認くらいするだけ。今まで何にも頭を働かせてなかったなぁ、と反省です。
敢えて専門用語を使ったり、他の分野のことからアクセスして注意を惹いてみるなど、まだまだ試してみることはたくさんあるんだなぁ、と思いつつも、幅広い知識が要求されますね。日々起こる全てのことを無駄にしないというくらいの勢いを、水野さんに感じました。

説明のタイミングも、流してからか、中断してからか、などトータルで考えて判断されていることにも、何と言うか思いやりを感じました。その場その場だけでなく、全体を考慮しながら部分を進めることの大切さ。心の余裕も必要だと思いました。

言葉による説明と実際に動いて見せる説明。斜め切りの際の避難範囲について、歩幅を枝で置き換えて示したのは、とてもわかりやすく説得力がありました。私たちは斜め切りなんてしませんが、このような実物大かつ視覚的な説明を、もっとたくさんの箇所で取り入れてみたいです。

「完成形」を完成形として見せることも、とても分かり易いと思いました。


【受講生の方たちに感じたこと】

みなさんとても優しかったです。「スパルタ」のお兄さんからは真っ先に避難しましたが、とんでもない、スパルタ兄さんも含めてすごく優しかったです。

山に入ってすぐ、脚絆のコハゼの向きが逆であることをSさんに指摘されました。
でも、そこで私は「以前この方がいいって教えてもらったから・・・」と言って、ついぞそのままでした。その後再度水野さんにも指摘され、その理由を聞いて納得しました。そして付け直しました。Sさん、ごめんなさいね・・・。プロのアドバイスに踏み込んできちんと耳を傾けなかったことに申し訳なく思い反省です。
あと、すかさず理由を説明することも大切なんだなと、思いました。もしまた別の“逆脚絆の人”を見つけたら、私が言うのはヘンですが、佐藤さんぜひちゃんと直すまで説明してあげて下さいね〜。

みなさんに感じましたが、作業の時の説明全体、とても謙虚だと思いました。もっとパシッ、ビシッ、と言って大丈夫です。「自分も上手に出来ないけれど・・・」とか、「たぶん」とか「だと思う・・・」というような言葉はやめちゃって、もっとはっきりとした口調で力強くしてもいいな思いました。



【安全面】

チェーンソーの動きをストップする時の合図を事前に決めておいた方がよいと思いました。
背中を叩いたり、お互いに目で合図したりして先生と生徒は阿吽の呼吸で出来てたようでしたが、事前に「こうしたらストップする」という合図を決めておくとよいかと思いました。

あと、チェーンソーのエンジンを入れたままの状態で刃に手を近づけて刃の傾きを説明するのも危ないなと思いました。私も以前自分が構えている時に、刃を持って傾きを直してくれた人がいましたが、びっくりしてスロットルを握ってしまいそうな体験をしたことがありますので・・・



【おまけ 〜水野さんの良かったこと〜】

@  こんなに多方面からの視点や、総合的な結果を念頭に丁寧な説明をされているのに、「どんなアプローチで説明してもちっとも反応がなくて、2度と来ない受講生がいた」というエピソードが、楽しかった。

A  「誤ったやり方を直さない人にどう説明したらいいか?」という受講者さんからの質問があった時、「このやり方の方が安全であり、しかもかかる時間は同じであることをやってみせる。」と回答されたと思います。忍耐や信念を必要とし時間もかかる方法だと思いましたが、地道で確実な方法こそ説得力があるんだな、と感じました。
ところが、ご自分の話になると、
山で作業中、危険な作業をした相棒に「降りてこいっ!」(登ってこい?)と怒鳴ったエピソード、笑えました。(笑いごとではありませんが)

どちらの話もそこで話がスパッと終わってしまい、それはそれであり、人間関係ということに対して特に教訓もなかったことが、なんというか清清しかったです。一連の講義の最後の締めが、飲み屋の女性の話題で終わったことも、何故か良かった。ずっと理路整然とした説得力のあるお話だったからこそ、です。



【最後に】

 プロの人たちの悩みのようなものも言葉の節々から時々感じました。でも、みんなより良くなるようにという思いで、師を囲んで真剣に取り組んでいる。そんな場面に御一緒できたことが何より良かったです。日本地図の真ん中の郡上の山で日曜日の午後、こんな時が流れていたことに、すごく嬉しく暖かい気持ちになりました。

別れる時は、本当にみんなことを心の底から応援していました。
これからもエールを送りますね♪

(Sさん 愛知県)