岐阜県立森林文化アカデミー1年生スペシャル
「うぶ寺」
5/6回を終えたところで再び感想文をいただきました。
牽引ロープを設置できるようになり、
チェンソーの目立てを覚え、
伐倒の為の切削を反復練習し、
5日目にしてやっと伐倒です。
今回はうぶ寺初のお泊まり。
もちろんディープ&レアな夜学で盛り上がりました。
では、感想文をどうぞ!


(1)日程
   平成26年7月20日(日)・25日(金)・26日(土) 
(2)研修内容
 ①7月20日
  1)ロープワーク トライアル
  2)受け口の作り方
  3)NASA
 ②7月25日
  1)チェーンソーの目立て
  2)伐木実習
  3)夜間講習(労働災害、先進林業家紹介等)
 ③7月26日
  1)伐木実習

(1)正しい目立ての重要性
   これまでは見様見真似で目立てており、どんなに時間をかけて丁寧に目立てたつもりでも、切れ味の悪さを常に感じていました。今回、目立て5原則を教わり、半信半疑ながら言われた通り実行したところ、格段に切れ味が変わったことに驚いています。一言でいえば、○だと思っていたことが×であり、×だと思っていたことが○だった、ということに尽きます。研修受講前から再三会社で目立ての重要性には触れられていましたが、いくら時間をかけても「正しい目立て」をしなければ意味がないことを実感しました。時間をかけ、手抜きせず、正しい状態に目立てることで、切削精度、切削効率、安全面、疲労蓄積度合などに直接的に影響することがわかりました。今回、目立て後のチェーンソーでのきれいな切りくずを見て、多少なりとも成長を実感することができました。今後は切りくずの状態を見て、ソーチェーンの状態や目立ての必要性を判断できるよう感覚を研ぎ澄ませます。

(2)安全に作業するということ
   今回の研修全体を通して、徹底して「作業者の安全確保」が前提とされているように感じます。一見安全に思えても、実は危険だったり、逆に一見危険に思えても、実は安全だったりすることがあります。講習中に随時、「この場合はこうなることが想定されるから安全、この場合はこうなることが想定されるから危険」など具体的かつ論理的に教えてもらい、常に周囲の状況を見極め、予測していかなければならないと納得しました。何が危険で、何が安全なのか、常に考えることが重要であると思います。
また、自身の安全だけでなく、同じ作業をする仲間の安全を確保するためにも、決して「多分、大丈夫」で作業を進めてはならないことを学びました。

(3)成長を少し実感
   前回のロープワーク研修が身についてきていることを感じました。
前回は一つ一つの結び方はできても、一連の作業となったときに慌てていましたが、今回は一連の作業を焦らず自然とできるようになっていたように感じます(「まだまだ」と言われそうですが、少なくとも焦りは少なくなったと思います)。

(4)夜間講習
 「学校では教わらない現実」を知ることができ、有意義な時間を過ごす  
ことができました。労働災害の現状など厳しい世界に飛び込んだと若干気
分が暗くなることもありましたが、現実と向き合い、果敢に取り組まれて
いる先進林業家や活躍されている方々の話を聞き、自分も何かを変えてい
きたいと強く感じました。
膝を突き合わせて語り合うことで、想いを共有できたと思います。これは合宿ならではメリットであり、今後受講される方々にも強くお勧めします。

                 (森林文化アカデミー1年生 K.E.さん)




 今回も内容の濃い〜二日間お世話になりありがとうございました。昨日の初伐倒で今日は色々な所が筋肉痛です。えらい・・・。緊張と初めて生きた樹を伐ることの重みを感じた二日間でした。あれだけ大量の汗をかく経験をしたのも初めてです。
 今回は目立ての講習から始まりましたが、フリーハンドで行うことの難しさと三次元的に刃を捉えることの難しさ、そして統一性ある目立てによってチェンソーがはじめて切れる道具になることを実感しました。私は前職で患者さんの歯石を取る器具を研ぐこともしていたので切れる道具がどれだけ作業効率を上げるかは理解していました。
 実際に研いでみて、自分の癖もわかりました。私が研いだ刃は殆どフックになっており、そうなると安定した切削ができないそうです。フックになってもいけないし、バックスロープになってもいけないというその塩梅が非常に難しいと思いました。
 そして、初めての伐倒。伐根直径14センチの小径材でした。小径材であっても伐倒という行為そのものが常に危険と隣合わせです。過密林ですので掛かり木処理とセットで考える必要があり、今回等高線上に倒すという課題のもと重心はどこに向いているのかを把握し、木の倒す方向を決めます。その際、伐倒木と倒す方向にある隣り合った木の枝が伐倒にどう影響してくるのか、作業にかかる手間を出来る限り少なくし、危険度の判断等を行い方向を決定します。例えば、山側にある隣の木の枝が多く存在する場合、それを避けるようにして方向を定める必要があります。また等高線上に伐倒する以上、谷側にある隣
の木を乗り越えて更に谷側に倒れることは避けなければなりません。非常に難しい技術です。
 等高線上に倒すことによって下層植生が失われた土壌の表土流亡を食い止めることが可能になることや細かく玉切りせずに枝葉も残しておくことで木の滑落防止にも繫がるとのお話でした。その土地の土壌を守るという視点も重要なことです。
 
 仲間にロープを張ってもらい、折り返す木、最後に固定する木を選び、決めた伐倒方向に確実に倒すよう牽引のスタンバイ。そして、チェンソーによる受け口をまず作ります。

1、斜め切りから始める。この時の角度は60°以上のオープンフェイスにする。そして伐根直径の4分の1の幅にする。
(初心者の場合、何度も修正を必要とするため6分の1から始めて4分の1
で修正を終えるようにすると良い。)
2、水平に切る。この時、斜め切りが奥に入るようにする。そうすること
で屈曲線が一本になる。折れ曲がる可能性を一つに限定することで読み
切れない不確定な要素を排除することが目的。
3、切り口の線が真っ直ぐであるか、伐倒方向に90°の直角で向いているか
確認。ここで上記のようになっていない場合は再度1からやり直し。

山側から谷側に向いて切ると自分が思っている以上にガイドバーのトップ
が下に向いてしまうかが分かります。地面が傾斜している不安定な場所
での作業の難しさがここにあると感じました。

次に追い口を作ります。追い口は「ツル」を作ることが目的であり、ツルは伐倒の命綱です。

1、伐根直径の10分の1の長さを受け口の切り口から水平方向へ奥に計り、
そしてそこから上に同じ長さを計り1対1の割合でつるを定める。
2、ガイドバーのトップが下に向かないよう水平に切る。一気に切らず何度
か確認しながらつるが平行で均等な幅になるように仕上げていく。しかし、
確認作業は徐々に少なくする必要がある。何度も確認するという労力と手間
を少しでも減らす努力が大切。

 水野さんからの指摘で、私の場合筋力が無いのにチェンソーを筋力で水平に
保とうとするあまり次第に力が無くなってきて結果逃げるような形で谷側の
ツル幅が大きくなり易い傾向にあることがわかりました。また、自分の目の
前のツル幅ばかりを気にしていたことも原因の一つでした。
チェンソーは筋力で扱うのではなく、切削の位置に応じて腰の高さを調節し
背筋を伸ばして自分の体軸で扱うことが重要だというお話でした。

 初めてのチェンソーワークはかなり緊張し、伐倒し終えた後の疲労がドッと
きました。生きている巨大な樹を扱うこと、そこでの安全性を常に考えること
「多分これで大丈夫だろう」という不確実性は重大な災害に繫がること等、
伐倒には多くの確実性が求められることを理解しました。
林業現場での労働災害をゼロに近づけるためにも、今回学んだことを仲間と共有し、実際のワークで安全に実践できるよう次回の講習に繫げたいと思いました。水野さん、ありがとうございました。講習最終日も宜しくお願いします。

                 (森林文化アカデミー1年生 R.K.さん)





 第3、4、5回の講習会が終了いたしました。講習会を重ねるごとに、実際の林業現場の苛酷さを知り、現場で働いている方に尊敬の念を覚えました。そして自分の現場作業での非力さを痛感いたしました。

〈目立て〉
 目立ては大変細かい作業で派手さはありません。作業は一つ一つが大変細かく、細かい作業が苦手で集中力が持続しない私には大変厳しいものでした。が、上手に目立てした刃とそうでない刃では切れ味は雲泥の差で感動しました!
切れる刃、切れない刃を使うことで1回の玉切りあたりの作業時間が5秒変わるとしたらどうなるかという話がありました。1回ではたった5秒だが、それが一日、一ヶ月、一年となると大きな作業量、経費の差になってくるというものでした。さらに、切れる刃では、チェンソーを思い通りに動かすことができるため、切る精度に大きな差がでました。
これこそまさに段取8割、仕事2割の世界であると感じました。

〈伐倒作業〉
 実際チェンソーを使っての受口、追い口を作る作業を行い、さらに伐倒まで行いました。自分は完全に若さ、筋力で持っているため、疲労感がとてつもなく作業の後半は集中力が切れていました。そして翌日にはとてつもない筋肉痛でした。水野さんがおっしゃっていた、姿勢の重要性、特に下半身で高さを調節し、重心を決して体の前に持っていかないということを身を持って学びました。またフォームが悪くそれを手だけでカバーしようとするためチェンソーを水平に持つことができていません。そのため、受け口追い口を思い通りに作れず、目標とする伐倒位置から大きく離れたところに伐倒させることになってしまいました。
私は趣味でスノーボードをします。スノーボードが上手な方には再三、下半身の使い方、重心の位置を意識しろと言われています。それがチェンソーでもまったく同じということは大変興味深かったです。

 次回はラストです。ある程度の時間はかかってもいいので精度を追い求めていきたいと思います。そして最終日に望むことは最高気温が37度にもなるような真夏日にならないことです!!!
次回もよろしくお願い致します。  


                 (森林文化アカデミー1年生 S.M.さん)





今回のうぶ寺では、いよいよ伐木を習いました。
1日目は、チェンソーの目立てです。
必須5ポイントのレクチャーを受け、あとは、ただひたすらにチェンソーを見つめる時間。それはあたかも、自分を見つめる時間なのかもと思ってみたり。
 チェンソーの刃が、最初7mm以上あったのに、最終的には5.5mmまで減ってしまいました。自分の命を預けるチェンソーなので、普段から意識してメンテナンスをしなければと思いました。また、チェンソーの切れ味はとても大切で、作業効率に大きく影響することがわかりました。さらに、チェンソーへの愛着が格段に上がります。

 夜の講習会では、安全の意識づけから、林業業界の表や裏の話など、深夜までDEEPな話ができ、新しい視野がひろがったような気がしました。

2日目は、いよいよ人生初の伐木。
たった1回の伐木に、全神経と全体力を注ぎ、倒した後はその場にへたり込んでしまった。大切なことは、受け口の方向、屈曲線が一直線であること、追い口の高さ、そしてつるの残し方(木の直系の1/10、幅を揃えること)です。

 個人的に意識しなければと感じたことは、受け口の方向です。1回で思った方向に切れないので、なんども受け口を切りなおすうちに、木の1/2近くまで切り進んでしまいます。
細かく受け口の方向を修正するのではなく、大胆に修正し、3回以内で受け口を完成できればと思いました。
 そして、追い口を均等に切ることの難しさです。受け口のエンドラインに枝などを置くと、切り進み具合がわかりやすかったです。

                 (森林文化アカデミー1年生 I.I.さん)